ののわ

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銭湯を自宅風呂に?街全体を「自分の家」として考える
『3月2日開催「第2回 ののわフィールドワーク」リポート』

どんな公共空間でも自分の居場所になる

「ののわ」では、街を新しい視点で見直し、公共空間をハックするプロジェクトなどを仕掛ける建築家のミリメーター(宮口明子さん、笠置秀紀さん)を講師に迎え、「ののわフィールドワーク」を開催しています。2012年12月に開催された第1回目は、街中で見かける看板の文字を撮影して取り出し、フォントとしてまとめる「街フォントフィールドワーク」でした。

第2回目となる今回の、ミリメーターが提案するフィールドワークは、街全体を自分の家として捉え、自分の中にある玄関、リビング、キッチン、ガーデン、トイレ、廊下などの空間をイメージしながら、街を巡り探してゆく「街の間取りフィールドワーク」です。

ある日、ミリメーターの宮口さんが渋谷のセンター街にあるファーストフード店の前で女子高生がレジャーシートを敷いて遊んでいるのを見て「彼女たちにとってはここがリビングなのかもしれない。ならば、レジャーシートのように、ちょっとしたきっかけがあるだけで公共空間がどこでも自分の居場所になるのでは?」と思いついたのが、レジャーシートに間取りを書くプロダクト「MADRIX」。

その延長で「街にも間取りがあるはずだ」と思いつき企画したのが、今回のフィールドワークだといいます。「プライベート空間と同じスケール感や体験を街の中で見つけることで、街との距離を縮めよう」という、街の新しい使い方を提案するミリメーターならではの試みです。

街を大豪邸に見立てて間取りをつくる?

フィールドワーク当日は10:00に武蔵野プレイスに集合。はじめに名前と最寄り駅、現在住んでいる間取りなど、参加者11人のプロフィールを共有しました。

それぞれの楽しい自己紹介が終わった後は、ミリメーターが「街の間取りフィールドワーク」について説明。「フィールドワークをすることで見えてくる、地図上だけではわからない発見を大切にして歩いてほしいです。街を体感しながら、家と同じような場所を街の中に見つけてください。そのためには、例えば、この街をあなたの大豪邸だと思い込むこと(笑)。たとえば、銭湯をバスルームにしたり、公園のベンチをベッドにしたり。まるで室内にいるような、居心地の良い包まれた空間があればリビングにしてもいいですよね。面白い間取りを描くのが目的ではなく、間取りを探しながら街を体験するというプロセスが大切。いつもと違った視点で街を歩いて、新たな発見をしてください」と宮口さん。

出発前には参加者に地図が渡されました。そこには玄関、庭、窓などのアイコンの見本が書いてあり、「ここだ」という場所を見つけたらどんどん地図にアイコンを書きこんでいきます。もちろん、アイコンにはなく自分が見つけたものをメモしていくのもOK。プロットしたものは必ず写真を撮り、名前・撮影した場所・コメント(リビング、お風呂など、部屋のどの部分なのか)をサイトへ投稿し、戻ってきたら皆へ説明できるようにしておきます。

学校のプールがお風呂に!?

ミリメーターの2人から参加者への説明が終わると、さっそく街へ。今回のフィールドは武蔵境駅周辺です。スタートとなる武蔵野プレイスの入口で「どちらへ行きますか?」「南?北?」「武蔵境に詳しいですか?」と話をしながら、皆さんは自然とグループになって出かけていきました。

普段は何気なく通り過ぎているような駐車場や自転車置き場、店舗の隙間、用水路などがこの日は違った風景に見えるようで、立ち止まって写真を撮る姿があちらこちらに。大豪邸なので、バスルームやベッドがいっぱいあってもいい。素敵なレストランがあったらダイニングとキッチンにしてしまってもいい。「街を自由に自分の家にしていいなんて、広すぎてどうしていいかわからなくなっちゃうね」「公園を庭にしてみよう」「学校のプールをお風呂にしようかな」と楽しそう。

フィールドワーク中は自由に行動でき、集合する会場で説明を受けたあとはそれぞれで散策。14:00に再び集合するまでは昼食や休憩も自由です。おいしそうなパン屋を見つけると散策しながら食べてみたり、前から気になっていたお店でランチしてみたり。「ののわ」のフィールドワークでは、その街自体を知ることができるのも魅力です。

参加者一人ひとりが自分の間取りを発表

散策が終わって14:00に再び会場に集合すると、30分かけて自分がメモした間取りを整理。会議室の真ん中にあるテーブルに大きな地図を置き、そこに透明のロールを敷きます。地図をトレースして間取りを書き込み、アイコンのシールを貼っていくと、街がだんだんその人の部屋らしくなっていくから不思議です。

地図に書き込む皆さんを見ながら、「きれいな四角にならなくてもいいですよ。部屋と部屋が離れていたっていい。フィールドワークした体験を思い浮かべながら、自分が思い描いた間取りをつくってください」と宮口さん。

皆さんが書き終わると、14:30からはそれぞれが間取りを発表。
「電車の車庫をガレージに。始発から乗っていけます」
「みんなが集う公民館をリビングに」
「散策の終わりに商店街に戻ってきてほっとしたのでリビング兼ダイニングに」
「冷蔵庫もあるし、大きなスーパーをキッチンに」
「銭湯とコインランドリーがあったので、お風呂まわりのスペースに」
「昔、家出をしたときに公園の滑り台で寝たので、滑り台をベッドに」
「塔があったので見晴らし台に」
などなど、皆さんの観察力と想像力に笑ったり、感心したり。1人3分という持ち時間では足りないほど、楽しい発表会となりました。最後は、皆さんが描いた間取りを大きな地図に重ね、上から眺めて終了。記念に大豪邸のわが家を撮影する人もいました。

今回参加された皆さんが言っていたのは、「一つの視点で街を見て歩くと、今まで気にしなかったような場所まで見ることができた」「よく通っている道に、こんなのがあったんだと新たな発見があってビックリした」ということ。「ののわ」では、今後も新しい街の見方や使い方に出会えるフィールドワークを開催していきます。

(編集/テキスト 地域ライター 石川 理麻)

※2013年3月2日現在の情報となります。

スタートの武蔵野プレイスの前で。「どのあたりに行こうか」「大きな道路のほうへ行くより、住宅地に入ったほうが色々ありそうだよね」と作戦を立てているところ

普段は通り過ぎてしまう空き地や駐車場は「大きなリビングになるかも」と撮影

街を歩いてメモした間取りを整理。トレースし、アイコンのシールを貼っていきます

フィールドワーク後の発表会。撮ってきた写真と合わせて、自分が描いた間取りを説明。皆さんそれぞれ個性があって、出来上がった間取りに笑いがおきたり、感心したり

最後に壁に貼った間取りを記念撮影する人も。この間取りには、なんと見晴らし台やバーもあります

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